CS22S F6Aエンジンの積替えとトラブル
2019年最初の作業はCS22SのF6A DOHCエンジン組上げ・積替え作業です。
無事に作業は完了しましたが、トラブル事例などを書き残しておきたいと思います。
今回の記事では、以下の内容を記載しています。
・新エンジンについて
・使用した主なパーツについて
・カムシャフトの焼き付きについて
・HT06タービンについて
・その他
当初の予定では、車体からエンジンを降ろし、分解・清掃と組上げを行い、車体に積戻すことを想定していましたが、C系アルトワークスのF6A DOHCエンジンを1機手に入れることができたので、そのエンジンを組上げて積替えを行いました。
・新エンジンについて
前所有者からエンジン一式を引き取った際に知りましたが、既にシリンダーヘッドが加工されていました。
特に排気ポート側は限界を攻めた加工具合になっており、用意したエキマニとガスケットよりも一周大きく加工されていました。
数mmですが段差ができてしまうため、効率を考えてこのシリンダーヘッドを使用するか悩みましたが、替えは無いのでとりあえずそのまま使用しました。
今回の新エンジンは繋ぎのエンジンとし、降ろしたエンジンを早めに組んで積替えることにします。
(今年の3月は車検なので積替え作業優先です。)
カムシャフト・クランクシャフトのラッピング作業は簡単ですが実施しました。
面研作業はオイルストーンで磨くだけで終わりとしました。
次回、エンジンを組む際は、専門店にお願いしようと思います。
なお、エンジン積替え時にエンジンマウント類を全て新品に交換しました。
・使用した主なパーツについて
・モンスタースポーツ カプチーノ(EA11R) F6A用 エキマニ
・他車種流用 12ホールインジェクター
・信越電装 リビルト オルタネーター
・信越電装 リビルト スターターモーター
これらについてはレビューを別途記事で取り扱う予定です。
・カムシャフトの焼き付きについて
積替え後の新エンジンを始動させる際、カムシャフトが焼き付きました。
原因は推察となりますが、シリンダーヘッド上のノックピンを1つ付け忘れたことで、カムとハウジングが斜めになり、数秒のクランキングで焼き付きを起こしたと思われます。
ひとつ50円程度のノックピンでカムとハウジングをダメにするという、何とも言えない結果に残念な気持ちでいっぱいです。
次回組上げの際はピンだけではなく、その他忘れ物が無いよう気を付けたいと思います。
焼き付いた新エンジンのカムとハウジングは取外し、旧エンジンからそれらを取外し移植しました。
その後は何事もなかったかのように始動できました。
・HT06タービンについて
実はエンジンを引き取った際に、スズキスポーツのHT06 A/R12タービン(4NA36-T20)も頂いていました。
加工済みのヘッドにモンスタースポーツのエキマニを付け、タービンも交換してパワーアップ、なんて簡単に考えていましたが、オイルクーラーと干渉してしまい取り付けができませんでした。
F6AエンジンにHT06タービンを取り付けている例が少ないとは思っていましたが、干渉するんですね、残念です。
タービンの下側を削ればなんとか取り付けできそうな感じはありましたが、今回は旧エンジンから純正のIHI RHB31タービンを取外し、新エンジンに取り付けました。
スズキスポーツのHT06 A/R12タービンは、バレルさんに譲ることにします。
・その他
今回は作業を急いでしまったこともあり組上げ時にミスをしてしまうなど、反省点が各所にありました。
各反省点を生かし、次回は正確かつスムーズに作業を行えたらと思います。
(例えば…
・10万キロ超えのレリーズベアリングは予防交換をする
→エンジン積替え後に異音に気付きました。
・冷却水のホースを使いまわすならば液体ガスケットを塗る
→ヒーターホースの車体側から冷却水漏れが発生しました。
・ステアリングラックブーツは念のため用意する
→エンジンを降ろしたあとにステアリングラックブーツの破れを見つけました。
などなど…)
今回の作業にご協力いただいた、バレルさん・おねくんさん、本当にありがとうございました。